ケムリクサ二次創作ノベル

  • 2019.03.24 Sunday
  • 23:58

ギリギリで投稿しようとするも間に合わず…すまない。ケムリクサがもう最終回に近いから

巻きで書き締めました(でもまだ序盤という…)。

ではノベル本文に入る前に注意書きです。

 

 

 

・本ノベルはirodoriとは一切関係ありません。

・内容は自主製作版ケムリクサをなぞったノベルになっています

・原作とのセリフ違い、拡大解釈したオリジナル描写の付け加え有り

・上記のを受け入れられた方は、そのまま下へどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原作 irodori
文章 創造神司

題名 ケムリクサ アライブリザレクション(ALIVE_RESURRECTION)


「りん、おめぇ何かしたいことはねぇのか?」
不意に尋ねられた少女りんは思わずえっ、と返し顔を向ける。五本の結び髪を真っ直ぐ立てた
マフラーを巻いたもう一人の少女は屈託ない笑みではにかみながらこちらの見ている。
「……急にどうしたんだ、りく。」
「いやさぁ、こうも先の見えない荒んだ世界で生きていくのに希望も一つも
持った方がいいじゃねぇか」
尋ねてきた少女りくは、正面を向き直り、眼下に広がる無数の廃墟群を目で刺しながら
りんの疑問に答えた。マゼンタの髪に黒いライダースーツで体を包んだ二人はコンクリで
出来た高い壁の上で座り、廃墟群とさらに
遠くに見える紅霧、その切れ目に僅かに覗く鈍い灰色の、こちらより遥かに高い壁を

見ながら談笑していたのだった。
「したいこと……そうだな」
りんは口を覆い考え始める、真っ先に浮かぶのは他の姉妹達の姿だが、姉妹達に
何をしたいか…具体的に言葉にできず後頭部に逆立てたポニーテールの結び目を
捻り出さんかのように強く握りしめた。
「私の…したいことは……戦うことだ、姉さんや妹の為に戦って強くなりたい」
「う〜ん、そうか…」
りくは回答を聞いて今一つすっきりしない反応をする、それに対し自身の当たり前の

ような思いを納得されなかったことにイラつきだし、りくに抑えながらも不満げ聞いた。
「何か変か?」
するとりくは咄嗟に両手を振って申し訳なさそうな態度で謝ってきた。
「!!ああ悪い、気を悪くさせるつもりは無かったんだよ。おめぇのためを思って
尋ねたのさ」
私の為に?疑問を抱くりんは続けて話すりくに耳を傾けた。
「俺もおめぇのような思いで戦っていたことがある、もちろん今も持っている。
けどな、分かったのさ。それじゃあいけないって」
マフラーを両手でいじりながら徐々に重たくなるりくの言葉に、肩に重しが掛かるような

感覚で聞き入り続ける。
「姉妹の喜ぶ顔が見たかったんだ。だからアカムシを率先して一杯やっつけて
水場の確保に奔走もした。みんな笑顔で喜んでくれてね、傷だらけになったけど満足だったんだ。
でも、ある日りつの所へ向かっていたら泣き声が聞こえたんだ…りつの泣き声が」
姉さんが泣いていただって?どうしてと焦燥の念を抱き始める。
「俺はりつの傍へ駆けて行ったけど、何事もなく振り向いて"何でもない"って返したんだ。
だけどさ、目元に涙を流した後が見えたし、声も若干鼻声だったんだ。
その時のことがずっと忘れられなくてねぇ…」
マフラーをいじっていた手に力が入るりく。それと同様に姉の秘めた思いを知り、衝撃と悔しさで

拳を握りしめ顔を俯くりんだったが、ふと思い浮かんだ疑問をりくにぶつけるように言い放つ。
「でも…だけどそれじゃいけないって…!」
「俺たちが前線に出れば出る程危険な目に合う、それを姉さんや妹はどう思う?」
「そ…それは…!」
返すことができず口をつぐみ顔をそらしてしまう。その様子を見たりくは
体育座りを崩すとそのままにじり寄って近づき、悔しさでいっぱいになっているりんの
肩を引き寄せる。咄嗟の事に驚き見ると、先ほど以上に満面の笑みではにかむりくが
りんに芽生え始めた闇をかき消すように覗いていた。とりくは首に巻いていたマフラーを緩めると
大きく手を回しりんと共にマフラーを首に巻いた。
「なぁどうだ、マフラーの巻き心地は?暖かくてフワッとしていて気持ちいだろう」
純真な子供のようにりくは聞いてくるも、りんは首にほんの違和感を感じるくらいで詳しい感触を
実感することができなかった。
「あ、いや…その」
りんは申し訳なくりくに謝るもかまわないよと首を軽く振る。
「こいつは俺にしか分からねえからな、まあちょっと寂しいけど。けどこうやって暖かいマフラーを
誰かと巻くのって温もりとか感じてねぇ、なんか気持ちよくって堪らないんだよ」
嬉しそうに語るりくに対し、共感できず申し訳なく思うりんは再び顔を背けてしまう。
しかしりくは咎める表情もせず優しく言葉をかける。
「姉さんにやったときも困惑してたよ、でもすぐに笑顔になったんだ。不思議な感じだなって言い

心の底からする暖かい笑顔を見せてくれた。何というか、救いの道を見つけたかのような

気分だったさあたしは」
心の底からする笑顔…今までの笑顔とどう違うのだろうか、もっと嬉しそうで暖かさを感じる
笑顔ってどれ程のものなのか、そんな疑問や想像が浮かびりんもホッとするような感覚になる。
「このマフラーは廃墟で偶然拾ったやつなんだ、それと同じように本も拾った。そこには
刺繡っていう技術のやり方が載ってた。で決めたんだ。あたしはみんなで巻けられる程に
長いマフラーを作りたい。作ってみんなを暖かくしたいんだって!」
りくの語るしたいことに、一方ではっきりせず虚ろなりんには眩しく、そしてある種憧れのような
思いを感じ始める。
「勝手だな…でも、いいと思う。私もりくが見た姉さんの暖かい笑顔を見たい」
りんは正面を向き直し、遠くに見える壁を見る。あの向こうに何があるのか、そう
常々思っていた…それに気づくとりんはおもむろに立ち上がった。りくはそれに
引っ張られるように立たされる。
「おわわ、急にどうしたんだ」
心配するりくに対しりんはそのまま壁の方を見据えたまま口を開いた。
「壁を超えること、その向こうに何があるのか知りたい。そして願わくば現状を変えるような
何かを見つけたい。…それじゃ駄目かな」
不安を口にするりんを、りくは同様に壁に向き、檄を飛ばす様に声を掛けた。
「俺たち二人がいればいける、根っこの果てまで楽勝よ!」
曇りのない真っ直ぐな言葉にりんは背中を押されたような気持になる。
勇気と希望で溢れるような気分になった。
そう、それは一生忘れることのない、二人で交わした決意だった---------------。

 

chapter0.失われた片翼

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